今回は、部屋をきれいにすることのメリットや大切さのお話をしたいと思います。
部屋をきれいにする、片付けるというと、子どもの頃のことが、まず心の浮かんできます。
子供の頃は、たいていの子供がそうであるように、親から言われて自分の部屋をいやいや片付けていました。
それでも面倒な気分の割りには、片付け終わると、気分がよくなったことを憶えています。それでもその後、またすぐに散らかしてしまうのですが(笑)。
そして、その後成長するにつれ、きれいに片付いた快感(?)を覚えてしまい、部屋をきちんと片付いた状態にしていないと、しっくりいかないようになりました。
それでも困ったことに、衛生的にきれいするのではなく、あくまでインテリアコーディネイトとして、片付いているのが好きだったようです。
しかし少年期の時分に、おしゃれなお部屋にするなんて、たかが知れたものでしたが・・。
そういうわけで、とくに衛生的に考えず、家も古かったので、中学の時だったでしょうか、アレルギーが出たのです。(症状は、不思議と覚えていませんが・・・)
医院で調べてもらうと、家ダニなどの害虫に、反応が出たのでした。
古い畳の間が、当時自分の部屋で、確か横になっているときに、けっこうびっくりするぐらい、するどいチクッとした痛みを感じることがあったのでした。針が、一瞬思いっきりささった感じです。
しかしダニなどの害虫が原因とはわかりませんでしたので、なんだろうなぁといった感じで、症状が出て通院を始めるまで暢気にしていたのでした。
住まいが古く害虫がいたり、部屋が汚かったりするのは、体に悪いのはもちろんですが、精神面にも影響がでるようになります。
物が必要に応じて、あっちこっち活発に動きがある感じで散らかっているうちはまだいいのですが、ずっと散らかったものが置きっぱなしで動かなくなると、これがいけません。
そのうち綿ぼこりなんかが、うっすら積もってくると、さらにいけません。
そうなると、その物が占める空間に、グレーで彩度のない淀んだものが存在し始めます。
幸い、自分が生活してきた家で、経験はありませんでした。
そんな空間を、自分の部屋の中に持つと、そこで生活する人間に影響が出ないわけはありません。
その淀みが空間から、住む人間の気持ちへどんどん同化していきます。
今では少なくなった昭和時代の家屋は、奥に入るとすぐ暗くなるという、典型的な昔ながらの光の乏しい家屋が多く、昼間でも奥に行くほど暗かったのですが、きれいしてあって片付いていれば、そんな薄暗い部屋でも、静謐感や活き活きとしたものを感じることができました。
しかしそこに何か汚物や汚水で汚れたところがあると、空間の存在感自体が淀んだものを発散しているのを感じました。
薄暗く乱雑で汚い部屋は、住まう人の人格を形成する上でも、とってもよくない環境だと思います。
おしゃれでなくとも、こざっぱりときれいにしている部屋からは、住む人の健康的で前向きな性格と、温かい気持ちを、どこかしら感じた経験を持つ人も多くいらっしゃると思います。
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